―仕事でも私生活でも失敗ばかり―
―私って本当にダメ―

会社に就職して失敗ばかりの天月琴は
断れない性格から周りにいいように使われていた。

疲れた体で家に帰っては婚約者の直人に仕事の愚痴を
こぼし困らせ、現実逃避に乙女ゲームをするばかり。

―もうこのゲームも飽きちゃったなぁ…―

ゲームを終了しスマホの暗い画面に写る私の顔は
疲労やストレスから一層酷い顔に見えた。

なんでこうなったんだろう…。
直人と婚約出来て就職も出来て順風満帆だったはずなのに…。
頭が痛い―――…。

ストレスと疲れから朦朧とする琴。
青信号だと思い赤信号の横断歩道を渡ろうとすると
横から車が来て―――。

「幸せに…なりたかったなぁ…」
横たわり、アスファルトの匂いが鼻を通っていく。
思い浮かべるのはいつも私を心配してくれる直人の顔。

涙を流しながら目を閉じた琴が次に目覚めたのは
よく知っているゲームの世界だった…。

表紙1P+本文69P+白紙2P+後書き1P
総73P

シリーズ1作目「
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